Tuesday, January 23, 2007

神田 昌典『成功者の告白―5年間の起業ノウハウを3時間で学べる物語
このところ読み始めても途中で読書を頓挫してしまう本が多い。でも、これは珍しく4日後には読み終わっていた。それだけ、読むまずにはおれないものを持っている。
その一番大きな点が、今の時代風景が反映されているからだろう。会社での従業員や経営者の様子が、会社軸、家庭の軸と時間軸の3次元で描かれているのが面白い。しかもその軸を隠して、物語だけを楽しむんじゃなくて、軸の存在そのものを物語の形で伝えたいとの著者の意図もよく分る。
物語としては圧縮気味。でも、そこまで要求したら本末転倒なんだと思う。
会社に関わる人、家族に会社員がいる人も一読を薦めます。

Tuesday, November 21, 2006

宇田成徳著『就職試験に落ちたくても落ちられない話
著者の玉川大学での特別講義録バージョンをT氏に頂いて読んだ。末尾のAmazonにリンクを張ったのとは体裁が違い、全88ページの小冊子だが、内容は多分同じだと思う。
著者の人生に対する根源的な思いを、大学生の就職試験という1イベントに焦点を与えて、教え導いている。学生の視点に立っているからか20年で試験に合格しなかったのは一人だけとのこと。具体例がいっぱいあり、それも興味深い。
学生だけでなく大人も参考になると思う。会社生活は変化が少ないから、「積分」で捉えた方が楽しみを感じられるとか、理工系人間にはピンとくる表現があったりする。
一番感心したのは、『私は30数年、「ありたい自分、なりたい自分」を毎日書いているんです。』(20頁)との点。意識を強化する方法として紹介している。これ簡単。TVのCMと同じことなんだから。
会社と自分の関係、自分の人生を見直すには良い本だと思います。

 ・宇田成徳工学博士のホームページ
 ・この本のe-honのサイト

Sunday, November 19, 2006

本多静六著池田光編『本多静六一日一話 人生成功のヒント366
本多静六氏のことは30年ほど前に渡辺昇一著「知的生活の方法」ではじめて知った。収入の4分の1を天引き貯金することで始める蓄財法を実践した大学教授だと。「知的生活の方法」で『恒産』の重要性を主張している箇所に登場したと記憶している。
2回目の出会いは、今年の春MOOK「マネーの王道」で。人気は変わらない。
そして3回目の出会いは先日Junku堂で。この本をみつけ座り読みをしていてツイツイ買ってしまった。
この方、天引き貯金だけでなく、「1日1頁原稿執筆」もやっていたそうで、著書が370冊を超えるそうだ。著書の中から名言を編者の池田氏が366個拾い集めたのがこの本。
1892年(明治25年)25歳~1952年(昭和27年)85歳で亡くなるまでに生み出された言葉の数々だ。幼少の頃に父親を亡くし、多額の借金返済で貧乏を経験したが、学問に興味を持ち、ついにドイツで林学を学び、日本で最初の林学博士になる。山林や株で蓄財し、退職の際は有り余る資産を地元公共団体に寄付したそうだ。退職後は人生学を学び、人生相談にも応じたとのこと。その時代でもグローバルで独特な感覚で人生を駆け抜けた方とお見受けする。
本に書かれたお話は、非常に現代に通用する。日本が産業社会へ突き進む時代を生きておられたので、「与えられた仕事をとことんやれ」みたいな雰囲気もあるが、そんな時代の風に流されているのでなく、「自分で考え自分で実行する」(p.103)など自立が前提である。また「努力」って言葉も多用されているが、肩に力が入った「努力」でなく、ついに楽しみになってしまってやらずにおけないって感覚のことを「努力」と言っておられるようだ。
話題は蓄財だけでなく多岐に渡る。「食欲、性欲、自由欲」なんて話も登場する。人付き合いも。寺田虎彦の随筆集を思い出させる多様さだが、それに比べれば1冊でまとまっているし、一つの話題毎に月日がふられているのが便利。
今回読んだ中で一番のお気に入りは4月5日の箇所にある「現在に感謝せよ」。「現在に進み得たことと、さらに日に新たなる努力を楽しみ得る境遇とに感謝する」との意味。ついつい忘れるよな、「感謝」。
手元においておき、折に触れて目を通す本だ。

Saturday, November 11, 2006

ダニエル・ピンク著大前研一訳『ハイコンセプト
読んだ後、なにか不思議な感覚になる本です。どうも読書に対して従来期待しているもの、特に成功本とかビジネス書になんとなく無意識に期待しているものとは違ったものを与えてくれる本です。従来の期待ってもしかしたら、私の左脳が期待していたことかもしれない。何か論理的に納得のゆくものであったり、仮説としてそれらしい論理を感じられて試してみたくなるものだったような気がする。
この本の第一部は私の左脳の期待に応えてくれている。工場労働、単純知識労働は安価を理由にともに先進国から他の国(中国、インドなど)やコンピュータへ移転してしまい、先進国にいる人間はそれでも価値ある仕事を見つけ出さんといかん。外国でもコンピュータでもできない本質的な満足を与える仕事は右脳でこそ実現できると。納得。
第2部は右脳を鍛えて先進国でのこれからの収入の道を開く「六つの感性(センス)」を説明している。
1.「機能」だけでなく「デザイン
2.「議論」よりは「物語
3.「個別」よりも「全体の調和(シンフォニー)
4.「論理」でなく「共感
5.「まじめ」だけでなく「遊び心
6.「モノ」より「生きがい
「物語」のところでは、アメリカの医学生が患者から症状に関する「物語」を聴き取り治療に役立てる方法を学んでいるとの逸話が紹介されている。臓器別の知識では治せない、見誤ってしまうことをアメリカでは気付いているし、それを教育の中に取り入れている。日本は?
「生きがい」のところには迷路の話が登場する。なんで?迷路を歩むと鎮静効果があり、右脳を解放するそうだ。迷路を進むことに左脳が働いていて、その間右脳は自由に機能するってことらしい。コーチングのセッションでミラーリングするのも、右脳の働きを高める為か?!納得。
この本は左脳の働きを否定しているんじゃなく、右脳の働きを見直そうよと問いかけている。左脳に偏重した期待を、右脳にも取り返し、右脳主導左脳支援のスタイルが良いのではと主張している。
そして右脳を鍛えるいろんな方法が紹介されている。いわゆるガイドブックみたいになっている。そう、美大や演劇学部への進学を考えている学生向きのような内容だが、大人向けなんだ。面白いと思う。一読、二読、三読して、自分は6つの内どのセンスをどう鍛えるか決めたらいい。私のとっかかりは「共感」と「物語」と思っている。

Friday, September 29, 2006

ロバート・キヨサキ他著『金持ち父さんの投資ガイド 入門編
同じ著者の「金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント」(感想文はここ)よりも、素早く読めるし、内容が更に成功本っぽい。
つまり、「リビング・デリバレイトリー―自分が決める人生の生き方」(感想文はここ)にある「信念が経験を創る」をお金持ちになることにそのまま応用しているし、さらに細かく視点を披露している。
いくつも金言をノートに書き写した。その一つを引用しよう。「人は間違いを犯すことから学ぶように作られていることがわかっている」(p.244) これはまさしく失敗に対する受け留め方についてサジェッションしている。
これ凄くためになると思う。はじめてのことだけど、ファイナルシャルプランナーと相談して投資プランを作ってみよう。それに、上級編も読んでみよう。

Thursday, September 14, 2006

ハリー・パルマー著『リビング・デリバレイトリー―自分が決める人生の生き方
なんと書き始めるのが適切か、迷ってしまいキーボードが押せない。
まぁ、偽らない、飾らない言葉としては、上の言葉が適切だ。
ハリー・パルマーなる心理学者が、アバターなる自分の心を探検する?ツールを見つけ、広まってゆく物語だ。拡げたのではない。意図的ではなく、もっと自然な感じで拡がったのだ。
自分の心、そして人間の心の構造を理解するのにアバターは有効そうだ。
そして、「信念が経験を創る」から信念を変えれば経験も変えられると。
この本の内容を理解しきれていないし、パーセンテージであらわすとそれが30%なのか70%なのか分らないが、雰囲気としては、絆の創り方をはじめ、いろいろと私自身が気になっていることを解消する何かをもっていそう。
このツールを使うのは個人。その個人が自分のことを探る。ここが気に入った。
コーアクティブ・コーチングではコーチとクライアントの間のモデルはあるが、人間そのものについてのモデルには言及しない。この方法で探ろうか、・・・・。
まず、ReSurfacingなるワークブック/本を読んで、書き込んでみよう。その後、アバター・コースを経験してみようか??
またまた、不思議な世界に立ち入ってしまった。

Thursday, September 07, 2006

ロバート・キヨサキ他著『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント
ずっと前から読みたかった本。「金持ち父さん貧乏父さん」を読んでからもう何年経つのだろう(多分2001年に買っているようだ。5年経った)。この春にも読みたくなって5月の中旬にAmazonマーケットプレースで手に入れたが、読み出したのは3ヶ月以上経った一昨日の夕方、突然。
まず、意外な引用を紹介しましょう。『ガリレオは言った - 「何であれ人に教えることはできない。私たちにできるのは、人が十分の中にそれを見つけるのを手助けすることだけだ』(p.170)これってコーチングで学ぶことと非常に近い。なぜ引用があるかと言えば、人が「お金」との付き合い方を変える時、さまざま新しいことを学ばなければならないから。
産業社会から情報社会へと時代が変わった今、「お金」との付き合い方の問題点と方向性や処方を、広い範囲から書き尽くしていると思う。骨格となっているのは「キャッシュフロー・クワドラント」と呼ぶ「お金」に対する立ち位置、「投資家の7つのレベルと3つのタイプ」、それに「ラットレースから抜け出すための7つのステップ」だけ。だが、その隙間にキヨサキ氏の経験から学んだいろんな知恵が詰まっている。だから最後の「7つのステップ」が非常に
分るし、読みながら自分の損益計算書や貸借対照表を作ると、次の一歩、いや二、三歩が見えてくる。
非常にタイムリーに読めたと思う。
「お金」との付き合い方を考えたい人、ビジネスや投資を始めたいと思う人は、手に入れておいたら良いと思う。そうすれば適切なタイミングで読めますよ。

Monday, September 04, 2006

高橋佳子著『いま一番解決したいこと
この本、いただき物です。壁塗装の工事をしてもらっている業者さんから頂きました。
彼、すごく人が良いし、笑顔だし、丁寧な仕事をポリシーにしています。が、彼にも以前悩みがあって、その時、父・高橋信次が始め、娘・高橋佳子が継いだGLAなる新興宗教に出会ったそうです。娘が書いたこの本を是非読んでほしいと。
今、この感想をアップしようとして、末尾にあるAmazonのリンクを作ったら、この本の正価が1,890円、中古がなんと79円! 驚きです。約24分の1にまで下がっています。それだけ多く売れたんだろうなぁ~。内容は核心を突いているけど、まだ残っている宗教色や教条的なところ、時代とのズレが中古価格に反映しているのかと思います。
まず、感心したところから。p.13の後ろ4行目から3行を引用します。
> つまり、解決の道の核心は、実は、あなた自身の中にすでに宿っているということです。
> あたたが抱いている問題だからこそ、その経緯、関わりを含めて、問題の必然を体現して
> いるのもあなたならば、その問題を解く鍵を持っているのもあなたなのです。
これって、コーチングの前提と同じです。「宿っている」って表現が仏教を感じさせますが。
大筋で(心理学含め)精神世界業界?の最新の動向にも合っていると思います。
心の問題を日本では、時代時代でいろんなものが解決の手を差し伸べたと理解しています。神道もそうでしょうし、仏教もそうでしょうし、新興宗教もそうです。それぞれ本筋で素晴らしいものを継承しつつ、どこかで形骸化していますよね。小さい頃、家にお坊さんが月に1度先祖さんを拝みにきてくれていましたが、お祈りの前後は時候の挨拶程度でした。お布施を渡して帰っていただく。この固定化したスタイルでは問題解決にはならないですね。今思い出したが、信仰についてお坊さんとお袋が議論/言い争ったことがあります。その時のお坊さんは教わったことに従順だったのが、言い争いが軟着陸しなかった理由かもしれません。それぞれの宗教が広まってゆくときの熱気は凄いんだと思います。それがいつか信者の声を受け止めきれなくなったりする(たまたまの出来事だったかもしれません)。
この本で形骸化を感じたのは”教えているんだ”って感覚。
それに、時代の風ってぇ~か、馴染みの仏教用語を使うし、「人生相談」の形態、には違和感を覚えました。
今は、理論(仮説)を共有しつつ、一人ひとりが自分に適用して行く時代にだんだん移りつつあるような気がする。「絶対に信じる」んじゃなくて、「まず試してみて信じる」時代。『検証時代』なのかもしれない。ワイドショーや週刊誌の様に。
情報が溢れているから、他人の人生相談には関心が無いのかもしれない。
ってことで、31の人生相談の内、2話だけ読んだ。後は解説コラム全12話読んだ。
「ビッグ・クロス」という、大いなる存在との絆、永遠の絆を信じると確かに楽(らく)そう。これって、トランス・パーソナルってぇのにも近いのかな。フラーの物質と非物質の統合した世界とも近いのかな。ここまでくると宗教かな?
法事以外宗教と馴染みが無い存在だからか、私は上記の「前提」レベルで十分事足りるような気がする。
いろいろ考えさせてくれた意味では良かった。また、「高橋信次」氏は超能力者だったらしく、もう少し詳しく調べてみたい。(ある電子本を注文した。)

Tuesday, August 29, 2006

川西茂著『ちょっと悲しいビジービー ちょっとリッチなクールビー
この本の副題が「ゆったりスローライフを楽しむ知恵」とある。この著者の本を読んだのは『本当に成功できる7つの行動』なる「7つの習慣」日本展開の舞台裏から紐解いた成功本であり、次に読んだのが『3つの成功サイクル』なる日本人ビジネスマン向け成功本だったので、「スローライフ」なるキーワードが意外だった。
だが、時間に追い立てられていたビジービー(忙しい蜂)をも経験した人が言える、また今の時代に生きているから分かち合える感覚を持った力まない等身大の人間「川西茂」の姿が描かれていて、すごく参考になる。
特に、p.93の『「(生産を生まない掃除の時間などの)ムダを生きる」ことは、・・・「今を生きる」ことにつながるのです。』、『不安や妄想は「今を生きて」いないときに生まれます。』や、p.176の「人生をシンプルにとらえなおそう」など、著者の体験に基いた知恵が披露されている。
前の2つの本に比べ、感覚的だけど根源的なことを記していると感じた。さっそく再読したい。身に着けるには何度か繰り返して読みたい。
唯一つ、苦言をするならタイトルだ。「ビジービー」とか「クールビー」は英語に置き換えないと分りづらいし、読みづらかった。「ビジー蜂、クール蜂」で良かったのでは?それこそ「おせっかい(busy)」でした!

Friday, August 04, 2006

川西茂著『3つの成功サイクル
成功本の分類の中では珍しく、非常に肩肘を張らず、日本の一般の人をターゲットにした、身の丈にあった(合致した)、平明な本だと思う。でも、内容は実は超エリートを目指す人にも通用するだろうし、心理学やコーチングの理論も十分取り入れた高いレベルになっている。
はじめは525頁の迫力に負けそうだが、読み始めれば、今この瞬間日本に生きている一般人だけど、継続的に成果を作り出すちょっと優れた人(BPPと呼んでいる。)の話が興味深く展開されて飽きさせない。
縁あってBPPの生の声が録音されたCDを聞くことができた。本を読むのとは違って、字面だけでなくBPPが生きているんだなぁとの「実感」を味わうことができた。すごく説得力がある。
たぶん、この本は他の成功本より、個人個人が咀嚼して実行に移しやすいかと思う。今までの成功本にもの足らない人にはお薦めです。

Monday, July 24, 2006

川西茂著『本当に成功できる7つの行動
著者のサインがある本を借りて読むのははじめての経験だった。

喫茶店で携帯メールを2件送りつつ約2時間半で読み終えた。








このところの読書(主に「成功の9ステップ」と「フランクル心理学入門」)、コーチングの学びと自分の経験から、すごく素直に受け取れる内容だし、普遍性が高いと思う。
7つの行動の具体例が著者の電力会社を退職して、「感動を与えたくて」起業し、「7つの習慣」を翻訳し、セミナーの講師となり日本中に展開していった一連の話なのが、非常に記述をシンプルにして読みやすくしている。110ページしかないんだから。
残念なのはこの本の帯。特に裏側。「・・・年収1000万円もらえる安定企業を辞め、起業した。数年後、ボクの会社は年商20億円になっていた。」と、成功=金と誤解を与えかねない表現になっている。著者の言っている成功は金では無いんだけど、・・・。金は付いてくる存在だと著者も言ってる。販売上、この文句にすれば書店で手にとる人が多いのかな?

Buckminster Fuller著、芹沢高志訳『宇宙船地球号操縦マニュアル
これって歴史的名著かもしれない。原著は1969年、著者が71歳の時に発行され、もう37年前の本だが、一部を除いて現在にも十分通用する内容だと思う(”一部”とはコンピュータのことをかいかぶっているかと思われるところ)。
私のお気に入りの箇所は「今は専門家ばかりになり包括的にとらえることをしなくなっている」との指摘。しかも人間ってもともとは「包括的な存在」だってことと、自然の理に適った人間としての活動をすべきだってところです。
アンイシュタインの相対性理論を発展させて、物理的ことと超物理的なことを包括的に捉えて定義してしまったこと。
こう書くと非常に難しい本と勘違いされるかもしれない。でも、論の展開は分りやすい比喩のおかげか、平易でわかりやすい文章だ。でもでも、本当のところ十分理解しているとは思っていない。読み始めてから今日まで20日も掛かってしまった。最近のさっと読めるビジネス書とはえらい違いだ。
この本に行き着いたのは『宇宙エコロジー―バックミンスター・フラーの直観と美 』があまりに理解できず、その源を辿ってみたくなったからです。非常に興味深い世界に誘ってくれた梶川さんに感謝。
これからも何度も読み返して、100%の理解に近づけたい。

Wednesday, July 12, 2006

村上龍&伊藤穣一著『「個」を見つめるダイアローグ
今の世の中を理解する上で、村上氏と伊藤氏の視点が非常に参考になる。インターネットを支えているが陽のあたらないところにいるルートサーバの管理人のハピネスを取上げたり、パラダイムの変化への対応/追従が遅れる人間社会だとか、狩猟時代を超えるハピネスが今あるのかとか、いろいろ考えさせられる。
既存のパラダイムという色眼鏡を外して、世の中を見る力(ちから)を付けたいし、インターネットで平等に個人と個人が繋がる特性を活かして、世界に役立つことをしたくなった。
また、この本は村上氏の作品に流れている思想/薀蓄を知ることができる。他の作品が縦糸なら、この本は横糸って感じ。
何か、欠乏感がある人にはお薦めの本。

Monday, July 10, 2006

中村文昭著『お金でなく人のご縁ででっかく生きろ!②[出会い編]
書店の棚で出くわし奇妙な本だと思った通りだが、不思議な本でもある。このところ心理学の本や、ビジネス書を読んでいると、様々なことを「一般化」」しようと努力しているのが分るし、整理された良さがある。しかし、この本はひとつひとつの出会いがそのまま本になっている。しかも泣かされる。著者の思いが文面から伝わってくる妙な本。
人との出会いが楽しみになる本です。

Tuesday, July 04, 2006

斎藤茂太著『「ゆっくり力」ですべてがうまくいく
はじめの100頁ほどはこの本を選んだのを後悔した。些細なことばかり書いてあるし、なにか統一した考えが読み取れなかった。読んだ後は売ろうかとまで思っていた。
しかし、茂太節に次第に感化されたのか、独特の自己開示に乗せられてしまったのか、はたまたポイントを押さえた巧みさなのか気に入った。最初のピークは次のところ。
 ・ゆっくり歩く (p.108)
 ・夜眠る三時間前からは、仕事や、わずらわしいことを考えるのは
  一切やめにして、ゆっくりと寛いだ気分でいるのがいい。 (p.110)
 ・よく噛んで、ゆっくりご飯を食べる (p.112)
 ・ひとりの時間をつくれ (p.114)
夜眠る三時間前から寛(くつろ)いでいるのは、想像できない世界だが、今90歳の著者の言葉だから重く受け取りたい。もしこんな風に寛げれば最高だと思う。
この後も、見開き2頁単位の"お話"スタイルを崩さず(章の末尾だけ2頁半になる)、なんとなく話を盛り上げてゆく。巧い。

Monday, July 03, 2006

諸富祥彦著『フランクル心理学入門―どんな時も人生には意味がある

大袈裟に言えば「現代日本の病理」を解き明かす本だと思う。しかもフランクル氏の理論の骨格が戦前に完成していて、諸富氏が日本向け解説書を書いた1997年から9年経っているがその内容はそのまま今に通用する普遍性を持っている。
この心理学が対象するのは「心のむなしさを抱く一般の人々であり神経症者」(p.327)であり、「人生の意味」を知りたいホント普通の人々にとって一つの指針を与える。『人生が人間に問いを発している』と言う。超越的自己が人生の意味を知っており、それが投げかける問いに無心に取組んでいるうちに結果として幸福が与えられると言う。超越的自己は神であるかもしれないし、別物でも良い。「人間は生きる目的を知らない時、それだけ生活のテンポを速めるしかない」(p.80)と言い現代のドッグイヤーを戒めている。
著者は超越的自己をトランスパーソナルに求めている(p.323)。それも一理。
フランクル心理学も仮説でしかない。でも、その仮説で幸せになることができれば、あり難いことだ。
たぶん今時点の私の理解は20%~30%程度なんだろうと思う。もう2回ぐらい読めば60%ぐらいは理解できるだろうか。楽しみだ。

Saturday, June 24, 2006

千葉英介著『心の動きが手にとるようにわかるNLP理論

なぁ~んだ、『成功の9ステップ』に出てくる「VAK」ってNLP(神経言語プログラミング)の用語だったんだ!
読後感は、受験勉強時代の「数学公式集」と同じ。自己啓発書やコーチングテクニックの種明かしにはなっているが、もう一段深く知りたい。Amazonのレビューによると「こころのウイルス」が良さそうだ。
この本は「公式集」として十分使える。

辻本加平著『うつ病・自殺からあなたを救う!―体験者が語る具体的、実践的な対処法
「この人が書いた本だけど、知ってる?」って大阪で聞いた。そこには元気な大阪のおっちゃんが居た。10日ばかり後、千葉県のとある本屋で「もしかして?」と思って探したらあった本です。一気に読んだ。
非常に貴重な本だ。うつ病の体験者が書いているだけでなく、経営者、カウンセラーの経験を持っていた人の体験だからか、非常に客観的に病中の心の動きを説明してくれていて、参考になる。
私もある病中の人から「レストランで注文を決めるのにすごく時間が掛かる」って症例を聞いたことがある。想像もできないことなので唖然としたが、その方の時間の流れ方が判り、付き合い方を見直すことができた。
このように周囲の人がうつ病に対する理解を深められる材料をもっと知りたい。でも、まだ100%回復していないとおっしゃる著者には、病中のことを思い出すのは酷なことなんだろう。でも、ゆっくり月日を掛けて、開示頂ければありがたい。また、他の患者さんの例も知りたい。
また、経営者としての世の中の見方、商売のポイントを解説してくれている点がユニークだ。(第7章 うつ病の予防法Ⅱ)
「考え方チェックシートB」(p.82)も著者でないと書けないと思う。経営者の心中がこうなんだと判った気になれる。経営者はサラリーマンと比べものにならないほどストレス源が多いというか、次元が違うんだなぁ~。
この本は、折にふれて読み返し、自分のことや周囲の大切な人の状況をチェックするのに役立てたい。

Thursday, June 15, 2006

新谷弘実著『病気にならない生き方
意外や意外、ライフスタイル革命と共通して、自然の摂理に即した食事や生活を訴えている。著者が70歳の大腸内視鏡外科医で、アメリカ・日本で30万人の胃や腸を見てきたこと、そして臓器の専門医ってスタンスでなく、薬をできるだけ使わないで食事やライフスタイルを変える事を患者に薦めるって最近のお医者さんには珍しい方の主張だから素直に納得してしまう。7万人の患者の手術をしたそうだが、死亡診断書を1通も書いたことがないというのも素晴らしい。
この本でも、果物や野菜の摂取を進めているし、寝る前に胃の中をからっぽにすると胃炎にも、(ある種の)睡眠時無呼吸症候群に有効とのこと。知人に紹介したが、その気にならないみたい。多分、まだ切迫していないのかな?それとも諦めているのかな?
ライフスタイル革命と違うのは、「摂取・同化・排泄のサイクル」に触れていない点。だからだろうか、朝、果物ジュースを飲んだ40分ほど後に朝食をとるとのこと(勿論、玄米中心だけど)。私は当面、ライフスタイル革命流にいこうと思う。結果も出てきてるので。それと面白いのがお薦めの水の違い。ライフスタイル革命は蒸留水を、本書は還元水を薦めている。私は今はミネラルウォータか水道水なので、スーパーのアルカリイオン水(還元水)やカーショップの蒸留水を試してみようと思う。もしかしたら、蒸留器を買ってしまうかも(健康オタクみたいになってきたな)。
この本、薬だとか、昼寝だとか、いろいろ考えさせられる、そして読みやすい本です。お薦め。

Thursday, June 01, 2006

コーチング・バイブル―人がよりよく生きるための新しいコミュニケーション手法

約2週間前にCTIジャパンのコ・アクティブコーチング基礎コースを受講しました。体験学習が中心なので、書物で確認したく読んでみたら、『うぅ!』と予想外に引き込まれるところがあった。
どこか?2箇所。「未来の自分についてのエクササイズ」(p.264)と「存在意義」(p.270)。「未来の自分」も「存在意義」も単に本を読んでいるだけなのに、コーチングを受けているように、自分に答えを見つけていた。「未来の自分」の住処が分かった(うれしい!)。もう少し時間を掛けて探ってイメージを確かなものにしたい。
ところでこれってセルフコーチング?ある人が私に「(夢を)セルフコーチングで、ぜひ実現してくださいね」と言ってくれた。人様から見ても私にはコーチが不要なのかな??
もう一つ、第9章バランス(p.183~)も自分の定年前退職の理由が整理できて良い。ほんと仕事の比重が高かったものね。自分の価値観に外れた仕事になったから飛び出したんだ。凄いな、私も、退職金をプラスしてくれた前の会社も。どうも私のぼんやりと思い描いている生き方が自発的に簡素な生活を求める「ボランタリー・シンプリシティ」(p.183)と呼ばれるものに近いようだ。しかし、もう少し俗っぽいかな?
さて、本そのものの話。バイブルだからか非常にフラットな印象がある。しかし、抜かりなくいろいろきっちり書いてある。コーチの仕事の具体的なことも。しかも、日本語訳の時に相当苦労したようで滑らかな言葉遣いになっている。コ・アクティブコーチングと言う、クライアントにも積極性を求める手法なのでクライアントがこの本を読むと、うまくコーチできそう。
次に注文。「直感」が曖昧。実践中心で手法を構築してきたから已むをえないだろうが、今一歩科学的な踏込みが欲しい。脳科学の進歩を裏付けとしてはどうか?まだ調べきっていないが「Life Hacks」のサイトを読むと、生活・仕事上のTIPSをビジネスマンが紹介して、心理学者が脳科学の立場から「小脳の機能的に×××となってしまう」と解説している。こんな風に、直感も半歩でも脳科学で説明できるところがあれば、理解が進むだろうと思う。原著が1998年に書かれたとのことなので、もうこんな動きは既にあるのかもしれない。
最後に「グレムリン」。研修の時、参加者が頻繁にこの言葉を使うので不思議だった。意味は文脈から、「望むべき行動を妨げるもの」と理解していたが、この本のp.58に「変化を忌み嫌い、現状維持を求める内なる声」と定義されていた。多分映画のグレムリンから名付けたんだろうな。1984年アメリカ映画だから、ちょっと古くなったんでは。新しい名前はなんだろう?