Tuesday, November 21, 2006

宇田成徳著『就職試験に落ちたくても落ちられない話
著者の玉川大学での特別講義録バージョンをT氏に頂いて読んだ。末尾のAmazonにリンクを張ったのとは体裁が違い、全88ページの小冊子だが、内容は多分同じだと思う。
著者の人生に対する根源的な思いを、大学生の就職試験という1イベントに焦点を与えて、教え導いている。学生の視点に立っているからか20年で試験に合格しなかったのは一人だけとのこと。具体例がいっぱいあり、それも興味深い。
学生だけでなく大人も参考になると思う。会社生活は変化が少ないから、「積分」で捉えた方が楽しみを感じられるとか、理工系人間にはピンとくる表現があったりする。
一番感心したのは、『私は30数年、「ありたい自分、なりたい自分」を毎日書いているんです。』(20頁)との点。意識を強化する方法として紹介している。これ簡単。TVのCMと同じことなんだから。
会社と自分の関係、自分の人生を見直すには良い本だと思います。

 ・宇田成徳工学博士のホームページ
 ・この本のe-honのサイト

Sunday, November 19, 2006

本多静六著池田光編『本多静六一日一話 人生成功のヒント366
本多静六氏のことは30年ほど前に渡辺昇一著「知的生活の方法」ではじめて知った。収入の4分の1を天引き貯金することで始める蓄財法を実践した大学教授だと。「知的生活の方法」で『恒産』の重要性を主張している箇所に登場したと記憶している。
2回目の出会いは、今年の春MOOK「マネーの王道」で。人気は変わらない。
そして3回目の出会いは先日Junku堂で。この本をみつけ座り読みをしていてツイツイ買ってしまった。
この方、天引き貯金だけでなく、「1日1頁原稿執筆」もやっていたそうで、著書が370冊を超えるそうだ。著書の中から名言を編者の池田氏が366個拾い集めたのがこの本。
1892年(明治25年)25歳~1952年(昭和27年)85歳で亡くなるまでに生み出された言葉の数々だ。幼少の頃に父親を亡くし、多額の借金返済で貧乏を経験したが、学問に興味を持ち、ついにドイツで林学を学び、日本で最初の林学博士になる。山林や株で蓄財し、退職の際は有り余る資産を地元公共団体に寄付したそうだ。退職後は人生学を学び、人生相談にも応じたとのこと。その時代でもグローバルで独特な感覚で人生を駆け抜けた方とお見受けする。
本に書かれたお話は、非常に現代に通用する。日本が産業社会へ突き進む時代を生きておられたので、「与えられた仕事をとことんやれ」みたいな雰囲気もあるが、そんな時代の風に流されているのでなく、「自分で考え自分で実行する」(p.103)など自立が前提である。また「努力」って言葉も多用されているが、肩に力が入った「努力」でなく、ついに楽しみになってしまってやらずにおけないって感覚のことを「努力」と言っておられるようだ。
話題は蓄財だけでなく多岐に渡る。「食欲、性欲、自由欲」なんて話も登場する。人付き合いも。寺田虎彦の随筆集を思い出させる多様さだが、それに比べれば1冊でまとまっているし、一つの話題毎に月日がふられているのが便利。
今回読んだ中で一番のお気に入りは4月5日の箇所にある「現在に感謝せよ」。「現在に進み得たことと、さらに日に新たなる努力を楽しみ得る境遇とに感謝する」との意味。ついつい忘れるよな、「感謝」。
手元においておき、折に触れて目を通す本だ。

Saturday, November 11, 2006

ダニエル・ピンク著大前研一訳『ハイコンセプト
読んだ後、なにか不思議な感覚になる本です。どうも読書に対して従来期待しているもの、特に成功本とかビジネス書になんとなく無意識に期待しているものとは違ったものを与えてくれる本です。従来の期待ってもしかしたら、私の左脳が期待していたことかもしれない。何か論理的に納得のゆくものであったり、仮説としてそれらしい論理を感じられて試してみたくなるものだったような気がする。
この本の第一部は私の左脳の期待に応えてくれている。工場労働、単純知識労働は安価を理由にともに先進国から他の国(中国、インドなど)やコンピュータへ移転してしまい、先進国にいる人間はそれでも価値ある仕事を見つけ出さんといかん。外国でもコンピュータでもできない本質的な満足を与える仕事は右脳でこそ実現できると。納得。
第2部は右脳を鍛えて先進国でのこれからの収入の道を開く「六つの感性(センス)」を説明している。
1.「機能」だけでなく「デザイン
2.「議論」よりは「物語
3.「個別」よりも「全体の調和(シンフォニー)
4.「論理」でなく「共感
5.「まじめ」だけでなく「遊び心
6.「モノ」より「生きがい
「物語」のところでは、アメリカの医学生が患者から症状に関する「物語」を聴き取り治療に役立てる方法を学んでいるとの逸話が紹介されている。臓器別の知識では治せない、見誤ってしまうことをアメリカでは気付いているし、それを教育の中に取り入れている。日本は?
「生きがい」のところには迷路の話が登場する。なんで?迷路を歩むと鎮静効果があり、右脳を解放するそうだ。迷路を進むことに左脳が働いていて、その間右脳は自由に機能するってことらしい。コーチングのセッションでミラーリングするのも、右脳の働きを高める為か?!納得。
この本は左脳の働きを否定しているんじゃなく、右脳の働きを見直そうよと問いかけている。左脳に偏重した期待を、右脳にも取り返し、右脳主導左脳支援のスタイルが良いのではと主張している。
そして右脳を鍛えるいろんな方法が紹介されている。いわゆるガイドブックみたいになっている。そう、美大や演劇学部への進学を考えている学生向きのような内容だが、大人向けなんだ。面白いと思う。一読、二読、三読して、自分は6つの内どのセンスをどう鍛えるか決めたらいい。私のとっかかりは「共感」と「物語」と思っている。

Friday, September 29, 2006

ロバート・キヨサキ他著『金持ち父さんの投資ガイド 入門編
同じ著者の「金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント」(感想文はここ)よりも、素早く読めるし、内容が更に成功本っぽい。
つまり、「リビング・デリバレイトリー―自分が決める人生の生き方」(感想文はここ)にある「信念が経験を創る」をお金持ちになることにそのまま応用しているし、さらに細かく視点を披露している。
いくつも金言をノートに書き写した。その一つを引用しよう。「人は間違いを犯すことから学ぶように作られていることがわかっている」(p.244) これはまさしく失敗に対する受け留め方についてサジェッションしている。
これ凄くためになると思う。はじめてのことだけど、ファイナルシャルプランナーと相談して投資プランを作ってみよう。それに、上級編も読んでみよう。

Thursday, September 14, 2006

ハリー・パルマー著『リビング・デリバレイトリー―自分が決める人生の生き方
なんと書き始めるのが適切か、迷ってしまいキーボードが押せない。
まぁ、偽らない、飾らない言葉としては、上の言葉が適切だ。
ハリー・パルマーなる心理学者が、アバターなる自分の心を探検する?ツールを見つけ、広まってゆく物語だ。拡げたのではない。意図的ではなく、もっと自然な感じで拡がったのだ。
自分の心、そして人間の心の構造を理解するのにアバターは有効そうだ。
そして、「信念が経験を創る」から信念を変えれば経験も変えられると。
この本の内容を理解しきれていないし、パーセンテージであらわすとそれが30%なのか70%なのか分らないが、雰囲気としては、絆の創り方をはじめ、いろいろと私自身が気になっていることを解消する何かをもっていそう。
このツールを使うのは個人。その個人が自分のことを探る。ここが気に入った。
コーアクティブ・コーチングではコーチとクライアントの間のモデルはあるが、人間そのものについてのモデルには言及しない。この方法で探ろうか、・・・・。
まず、ReSurfacingなるワークブック/本を読んで、書き込んでみよう。その後、アバター・コースを経験してみようか??
またまた、不思議な世界に立ち入ってしまった。

Thursday, September 07, 2006

ロバート・キヨサキ他著『金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラント
ずっと前から読みたかった本。「金持ち父さん貧乏父さん」を読んでからもう何年経つのだろう(多分2001年に買っているようだ。5年経った)。この春にも読みたくなって5月の中旬にAmazonマーケットプレースで手に入れたが、読み出したのは3ヶ月以上経った一昨日の夕方、突然。
まず、意外な引用を紹介しましょう。『ガリレオは言った - 「何であれ人に教えることはできない。私たちにできるのは、人が十分の中にそれを見つけるのを手助けすることだけだ』(p.170)これってコーチングで学ぶことと非常に近い。なぜ引用があるかと言えば、人が「お金」との付き合い方を変える時、さまざま新しいことを学ばなければならないから。
産業社会から情報社会へと時代が変わった今、「お金」との付き合い方の問題点と方向性や処方を、広い範囲から書き尽くしていると思う。骨格となっているのは「キャッシュフロー・クワドラント」と呼ぶ「お金」に対する立ち位置、「投資家の7つのレベルと3つのタイプ」、それに「ラットレースから抜け出すための7つのステップ」だけ。だが、その隙間にキヨサキ氏の経験から学んだいろんな知恵が詰まっている。だから最後の「7つのステップ」が非常に
分るし、読みながら自分の損益計算書や貸借対照表を作ると、次の一歩、いや二、三歩が見えてくる。
非常にタイムリーに読めたと思う。
「お金」との付き合い方を考えたい人、ビジネスや投資を始めたいと思う人は、手に入れておいたら良いと思う。そうすれば適切なタイミングで読めますよ。

Monday, September 04, 2006

高橋佳子著『いま一番解決したいこと
この本、いただき物です。壁塗装の工事をしてもらっている業者さんから頂きました。
彼、すごく人が良いし、笑顔だし、丁寧な仕事をポリシーにしています。が、彼にも以前悩みがあって、その時、父・高橋信次が始め、娘・高橋佳子が継いだGLAなる新興宗教に出会ったそうです。娘が書いたこの本を是非読んでほしいと。
今、この感想をアップしようとして、末尾にあるAmazonのリンクを作ったら、この本の正価が1,890円、中古がなんと79円! 驚きです。約24分の1にまで下がっています。それだけ多く売れたんだろうなぁ~。内容は核心を突いているけど、まだ残っている宗教色や教条的なところ、時代とのズレが中古価格に反映しているのかと思います。
まず、感心したところから。p.13の後ろ4行目から3行を引用します。
> つまり、解決の道の核心は、実は、あなた自身の中にすでに宿っているということです。
> あたたが抱いている問題だからこそ、その経緯、関わりを含めて、問題の必然を体現して
> いるのもあなたならば、その問題を解く鍵を持っているのもあなたなのです。
これって、コーチングの前提と同じです。「宿っている」って表現が仏教を感じさせますが。
大筋で(心理学含め)精神世界業界?の最新の動向にも合っていると思います。
心の問題を日本では、時代時代でいろんなものが解決の手を差し伸べたと理解しています。神道もそうでしょうし、仏教もそうでしょうし、新興宗教もそうです。それぞれ本筋で素晴らしいものを継承しつつ、どこかで形骸化していますよね。小さい頃、家にお坊さんが月に1度先祖さんを拝みにきてくれていましたが、お祈りの前後は時候の挨拶程度でした。お布施を渡して帰っていただく。この固定化したスタイルでは問題解決にはならないですね。今思い出したが、信仰についてお坊さんとお袋が議論/言い争ったことがあります。その時のお坊さんは教わったことに従順だったのが、言い争いが軟着陸しなかった理由かもしれません。それぞれの宗教が広まってゆくときの熱気は凄いんだと思います。それがいつか信者の声を受け止めきれなくなったりする(たまたまの出来事だったかもしれません)。
この本で形骸化を感じたのは”教えているんだ”って感覚。
それに、時代の風ってぇ~か、馴染みの仏教用語を使うし、「人生相談」の形態、には違和感を覚えました。
今は、理論(仮説)を共有しつつ、一人ひとりが自分に適用して行く時代にだんだん移りつつあるような気がする。「絶対に信じる」んじゃなくて、「まず試してみて信じる」時代。『検証時代』なのかもしれない。ワイドショーや週刊誌の様に。
情報が溢れているから、他人の人生相談には関心が無いのかもしれない。
ってことで、31の人生相談の内、2話だけ読んだ。後は解説コラム全12話読んだ。
「ビッグ・クロス」という、大いなる存在との絆、永遠の絆を信じると確かに楽(らく)そう。これって、トランス・パーソナルってぇのにも近いのかな。フラーの物質と非物質の統合した世界とも近いのかな。ここまでくると宗教かな?
法事以外宗教と馴染みが無い存在だからか、私は上記の「前提」レベルで十分事足りるような気がする。
いろいろ考えさせてくれた意味では良かった。また、「高橋信次」氏は超能力者だったらしく、もう少し詳しく調べてみたい。(ある電子本を注文した。)

Tuesday, August 29, 2006

川西茂著『ちょっと悲しいビジービー ちょっとリッチなクールビー
この本の副題が「ゆったりスローライフを楽しむ知恵」とある。この著者の本を読んだのは『本当に成功できる7つの行動』なる「7つの習慣」日本展開の舞台裏から紐解いた成功本であり、次に読んだのが『3つの成功サイクル』なる日本人ビジネスマン向け成功本だったので、「スローライフ」なるキーワードが意外だった。
だが、時間に追い立てられていたビジービー(忙しい蜂)をも経験した人が言える、また今の時代に生きているから分かち合える感覚を持った力まない等身大の人間「川西茂」の姿が描かれていて、すごく参考になる。
特に、p.93の『「(生産を生まない掃除の時間などの)ムダを生きる」ことは、・・・「今を生きる」ことにつながるのです。』、『不安や妄想は「今を生きて」いないときに生まれます。』や、p.176の「人生をシンプルにとらえなおそう」など、著者の体験に基いた知恵が披露されている。
前の2つの本に比べ、感覚的だけど根源的なことを記していると感じた。さっそく再読したい。身に着けるには何度か繰り返して読みたい。
唯一つ、苦言をするならタイトルだ。「ビジービー」とか「クールビー」は英語に置き換えないと分りづらいし、読みづらかった。「ビジー蜂、クール蜂」で良かったのでは?それこそ「おせっかい(busy)」でした!

Friday, August 04, 2006

川西茂著『3つの成功サイクル
成功本の分類の中では珍しく、非常に肩肘を張らず、日本の一般の人をターゲットにした、身の丈にあった(合致した)、平明な本だと思う。でも、内容は実は超エリートを目指す人にも通用するだろうし、心理学やコーチングの理論も十分取り入れた高いレベルになっている。
はじめは525頁の迫力に負けそうだが、読み始めれば、今この瞬間日本に生きている一般人だけど、継続的に成果を作り出すちょっと優れた人(BPPと呼んでいる。)の話が興味深く展開されて飽きさせない。
縁あってBPPの生の声が録音されたCDを聞くことができた。本を読むのとは違って、字面だけでなくBPPが生きているんだなぁとの「実感」を味わうことができた。すごく説得力がある。
たぶん、この本は他の成功本より、個人個人が咀嚼して実行に移しやすいかと思う。今までの成功本にもの足らない人にはお薦めです。

Monday, July 24, 2006

川西茂著『本当に成功できる7つの行動
著者のサインがある本を借りて読むのははじめての経験だった。

喫茶店で携帯メールを2件送りつつ約2時間半で読み終えた。








このところの読書(主に「成功の9ステップ」と「フランクル心理学入門」)、コーチングの学びと自分の経験から、すごく素直に受け取れる内容だし、普遍性が高いと思う。
7つの行動の具体例が著者の電力会社を退職して、「感動を与えたくて」起業し、「7つの習慣」を翻訳し、セミナーの講師となり日本中に展開していった一連の話なのが、非常に記述をシンプルにして読みやすくしている。110ページしかないんだから。
残念なのはこの本の帯。特に裏側。「・・・年収1000万円もらえる安定企業を辞め、起業した。数年後、ボクの会社は年商20億円になっていた。」と、成功=金と誤解を与えかねない表現になっている。著者の言っている成功は金では無いんだけど、・・・。金は付いてくる存在だと著者も言ってる。販売上、この文句にすれば書店で手にとる人が多いのかな?

Buckminster Fuller著、芹沢高志訳『宇宙船地球号操縦マニュアル
これって歴史的名著かもしれない。原著は1969年、著者が71歳の時に発行され、もう37年前の本だが、一部を除いて現在にも十分通用する内容だと思う(”一部”とはコンピュータのことをかいかぶっているかと思われるところ)。
私のお気に入りの箇所は「今は専門家ばかりになり包括的にとらえることをしなくなっている」との指摘。しかも人間ってもともとは「包括的な存在」だってことと、自然の理に適った人間としての活動をすべきだってところです。
アンイシュタインの相対性理論を発展させて、物理的ことと超物理的なことを包括的に捉えて定義してしまったこと。
こう書くと非常に難しい本と勘違いされるかもしれない。でも、論の展開は分りやすい比喩のおかげか、平易でわかりやすい文章だ。でもでも、本当のところ十分理解しているとは思っていない。読み始めてから今日まで20日も掛かってしまった。最近のさっと読めるビジネス書とはえらい違いだ。
この本に行き着いたのは『宇宙エコロジー―バックミンスター・フラーの直観と美 』があまりに理解できず、その源を辿ってみたくなったからです。非常に興味深い世界に誘ってくれた梶川さんに感謝。
これからも何度も読み返して、100%の理解に近づけたい。

Wednesday, July 12, 2006

村上龍&伊藤穣一著『「個」を見つめるダイアローグ
今の世の中を理解する上で、村上氏と伊藤氏の視点が非常に参考になる。インターネットを支えているが陽のあたらないところにいるルートサーバの管理人のハピネスを取上げたり、パラダイムの変化への対応/追従が遅れる人間社会だとか、狩猟時代を超えるハピネスが今あるのかとか、いろいろ考えさせられる。
既存のパラダイムという色眼鏡を外して、世の中を見る力(ちから)を付けたいし、インターネットで平等に個人と個人が繋がる特性を活かして、世界に役立つことをしたくなった。
また、この本は村上氏の作品に流れている思想/薀蓄を知ることができる。他の作品が縦糸なら、この本は横糸って感じ。
何か、欠乏感がある人にはお薦めの本。

Monday, July 10, 2006

中村文昭著『お金でなく人のご縁ででっかく生きろ!②[出会い編]
書店の棚で出くわし奇妙な本だと思った通りだが、不思議な本でもある。このところ心理学の本や、ビジネス書を読んでいると、様々なことを「一般化」」しようと努力しているのが分るし、整理された良さがある。しかし、この本はひとつひとつの出会いがそのまま本になっている。しかも泣かされる。著者の思いが文面から伝わってくる妙な本。
人との出会いが楽しみになる本です。

Tuesday, July 04, 2006

斎藤茂太著『「ゆっくり力」ですべてがうまくいく
はじめの100頁ほどはこの本を選んだのを後悔した。些細なことばかり書いてあるし、なにか統一した考えが読み取れなかった。読んだ後は売ろうかとまで思っていた。
しかし、茂太節に次第に感化されたのか、独特の自己開示に乗せられてしまったのか、はたまたポイントを押さえた巧みさなのか気に入った。最初のピークは次のところ。
 ・ゆっくり歩く (p.108)
 ・夜眠る三時間前からは、仕事や、わずらわしいことを考えるのは
  一切やめにして、ゆっくりと寛いだ気分でいるのがいい。 (p.110)
 ・よく噛んで、ゆっくりご飯を食べる (p.112)
 ・ひとりの時間をつくれ (p.114)
夜眠る三時間前から寛(くつろ)いでいるのは、想像できない世界だが、今90歳の著者の言葉だから重く受け取りたい。もしこんな風に寛げれば最高だと思う。
この後も、見開き2頁単位の"お話"スタイルを崩さず(章の末尾だけ2頁半になる)、なんとなく話を盛り上げてゆく。巧い。

Monday, July 03, 2006

諸富祥彦著『フランクル心理学入門―どんな時も人生には意味がある

大袈裟に言えば「現代日本の病理」を解き明かす本だと思う。しかもフランクル氏の理論の骨格が戦前に完成していて、諸富氏が日本向け解説書を書いた1997年から9年経っているがその内容はそのまま今に通用する普遍性を持っている。
この心理学が対象するのは「心のむなしさを抱く一般の人々であり神経症者」(p.327)であり、「人生の意味」を知りたいホント普通の人々にとって一つの指針を与える。『人生が人間に問いを発している』と言う。超越的自己が人生の意味を知っており、それが投げかける問いに無心に取組んでいるうちに結果として幸福が与えられると言う。超越的自己は神であるかもしれないし、別物でも良い。「人間は生きる目的を知らない時、それだけ生活のテンポを速めるしかない」(p.80)と言い現代のドッグイヤーを戒めている。
著者は超越的自己をトランスパーソナルに求めている(p.323)。それも一理。
フランクル心理学も仮説でしかない。でも、その仮説で幸せになることができれば、あり難いことだ。
たぶん今時点の私の理解は20%~30%程度なんだろうと思う。もう2回ぐらい読めば60%ぐらいは理解できるだろうか。楽しみだ。

Saturday, June 24, 2006

千葉英介著『心の動きが手にとるようにわかるNLP理論

なぁ~んだ、『成功の9ステップ』に出てくる「VAK」ってNLP(神経言語プログラミング)の用語だったんだ!
読後感は、受験勉強時代の「数学公式集」と同じ。自己啓発書やコーチングテクニックの種明かしにはなっているが、もう一段深く知りたい。Amazonのレビューによると「こころのウイルス」が良さそうだ。
この本は「公式集」として十分使える。

辻本加平著『うつ病・自殺からあなたを救う!―体験者が語る具体的、実践的な対処法
「この人が書いた本だけど、知ってる?」って大阪で聞いた。そこには元気な大阪のおっちゃんが居た。10日ばかり後、千葉県のとある本屋で「もしかして?」と思って探したらあった本です。一気に読んだ。
非常に貴重な本だ。うつ病の体験者が書いているだけでなく、経営者、カウンセラーの経験を持っていた人の体験だからか、非常に客観的に病中の心の動きを説明してくれていて、参考になる。
私もある病中の人から「レストランで注文を決めるのにすごく時間が掛かる」って症例を聞いたことがある。想像もできないことなので唖然としたが、その方の時間の流れ方が判り、付き合い方を見直すことができた。
このように周囲の人がうつ病に対する理解を深められる材料をもっと知りたい。でも、まだ100%回復していないとおっしゃる著者には、病中のことを思い出すのは酷なことなんだろう。でも、ゆっくり月日を掛けて、開示頂ければありがたい。また、他の患者さんの例も知りたい。
また、経営者としての世の中の見方、商売のポイントを解説してくれている点がユニークだ。(第7章 うつ病の予防法Ⅱ)
「考え方チェックシートB」(p.82)も著者でないと書けないと思う。経営者の心中がこうなんだと判った気になれる。経営者はサラリーマンと比べものにならないほどストレス源が多いというか、次元が違うんだなぁ~。
この本は、折にふれて読み返し、自分のことや周囲の大切な人の状況をチェックするのに役立てたい。

Thursday, June 15, 2006

新谷弘実著『病気にならない生き方
意外や意外、ライフスタイル革命と共通して、自然の摂理に即した食事や生活を訴えている。著者が70歳の大腸内視鏡外科医で、アメリカ・日本で30万人の胃や腸を見てきたこと、そして臓器の専門医ってスタンスでなく、薬をできるだけ使わないで食事やライフスタイルを変える事を患者に薦めるって最近のお医者さんには珍しい方の主張だから素直に納得してしまう。7万人の患者の手術をしたそうだが、死亡診断書を1通も書いたことがないというのも素晴らしい。
この本でも、果物や野菜の摂取を進めているし、寝る前に胃の中をからっぽにすると胃炎にも、(ある種の)睡眠時無呼吸症候群に有効とのこと。知人に紹介したが、その気にならないみたい。多分、まだ切迫していないのかな?それとも諦めているのかな?
ライフスタイル革命と違うのは、「摂取・同化・排泄のサイクル」に触れていない点。だからだろうか、朝、果物ジュースを飲んだ40分ほど後に朝食をとるとのこと(勿論、玄米中心だけど)。私は当面、ライフスタイル革命流にいこうと思う。結果も出てきてるので。それと面白いのがお薦めの水の違い。ライフスタイル革命は蒸留水を、本書は還元水を薦めている。私は今はミネラルウォータか水道水なので、スーパーのアルカリイオン水(還元水)やカーショップの蒸留水を試してみようと思う。もしかしたら、蒸留器を買ってしまうかも(健康オタクみたいになってきたな)。
この本、薬だとか、昼寝だとか、いろいろ考えさせられる、そして読みやすい本です。お薦め。

Thursday, June 01, 2006

コーチング・バイブル―人がよりよく生きるための新しいコミュニケーション手法

約2週間前にCTIジャパンのコ・アクティブコーチング基礎コースを受講しました。体験学習が中心なので、書物で確認したく読んでみたら、『うぅ!』と予想外に引き込まれるところがあった。
どこか?2箇所。「未来の自分についてのエクササイズ」(p.264)と「存在意義」(p.270)。「未来の自分」も「存在意義」も単に本を読んでいるだけなのに、コーチングを受けているように、自分に答えを見つけていた。「未来の自分」の住処が分かった(うれしい!)。もう少し時間を掛けて探ってイメージを確かなものにしたい。
ところでこれってセルフコーチング?ある人が私に「(夢を)セルフコーチングで、ぜひ実現してくださいね」と言ってくれた。人様から見ても私にはコーチが不要なのかな??
もう一つ、第9章バランス(p.183~)も自分の定年前退職の理由が整理できて良い。ほんと仕事の比重が高かったものね。自分の価値観に外れた仕事になったから飛び出したんだ。凄いな、私も、退職金をプラスしてくれた前の会社も。どうも私のぼんやりと思い描いている生き方が自発的に簡素な生活を求める「ボランタリー・シンプリシティ」(p.183)と呼ばれるものに近いようだ。しかし、もう少し俗っぽいかな?
さて、本そのものの話。バイブルだからか非常にフラットな印象がある。しかし、抜かりなくいろいろきっちり書いてある。コーチの仕事の具体的なことも。しかも、日本語訳の時に相当苦労したようで滑らかな言葉遣いになっている。コ・アクティブコーチングと言う、クライアントにも積極性を求める手法なのでクライアントがこの本を読むと、うまくコーチできそう。
次に注文。「直感」が曖昧。実践中心で手法を構築してきたから已むをえないだろうが、今一歩科学的な踏込みが欲しい。脳科学の進歩を裏付けとしてはどうか?まだ調べきっていないが「Life Hacks」のサイトを読むと、生活・仕事上のTIPSをビジネスマンが紹介して、心理学者が脳科学の立場から「小脳の機能的に×××となってしまう」と解説している。こんな風に、直感も半歩でも脳科学で説明できるところがあれば、理解が進むだろうと思う。原著が1998年に書かれたとのことなので、もうこんな動きは既にあるのかもしれない。
最後に「グレムリン」。研修の時、参加者が頻繁にこの言葉を使うので不思議だった。意味は文脈から、「望むべき行動を妨げるもの」と理解していたが、この本のp.58に「変化を忌み嫌い、現状維持を求める内なる声」と定義されていた。多分映画のグレムリンから名付けたんだろうな。1984年アメリカ映画だから、ちょっと古くなったんでは。新しい名前はなんだろう?

Wednesday, May 31, 2006

『優雅な暮らしにおカネは要らない―貴族式シンプルライフのすすめ』
ドイツの没落貴族(表現が激しいが、・・)のフリージャーナリストで作家のアレクサンダー・フォン シェーンブルクが著者。
世俗の垢(あか)を拭うには最適の本。必要以上のモノと情報が溢れている現代の構造が良く分かる。
一つ例を挙げると、p.114の「マスコミはあなたを愚かにする」の項に『しかもずいぶん前から、どの学生も自分なりの考えを持っていない。他人の意見を模倣しているだけだ』とある。
これって日本だけの話では無かったんだ。マスコミのやることは、もうどの国でも同じで、こうなっちゃうの。酷いなぁ。
頑張っている人へ、肩の荷が下りるから是非読んでください。

Tuesday, May 30, 2006

日経コミュニケーション『通信下克上の舞台裏』2006年1月10日1版1刷
確か、日経コミュニケーションの購読手続き時のオマケとして入手したのを数ヵ月後に読んだ。
2005年末時点までの数年間のパワードコム・中根社長、ソフトバンク・孫社長、ライブドア・堀江社長を中心とする人間模様がすごく面白い。一気に読ませる。
各社長それぞれの戦略、通信事業の見方が面白い。中根社長の「反NTT連合」なんて業界の構図を一新させる価値はあったと思う。孫社長が一番多種多様なところに触手を伸ばしていたように思う。一番金があるからかな。堀江社長と言うかライブドアワイヤレスが関係社とのコアビジネスの組合わせをよくよく考えたのはベンチャーらしいところ。でも、最後は3者とも”泥臭い”ところに落ち着いた感じだ。
2006年になってからはソフトバンクがボーダフォンを買収したし、まだまだ変化が激しい通信業界だろうな。でも、ビッグ・ビジネスの大騒ぎの周辺で、もっと落ち着いた、息の長いビジネスは無いものだろうか?何か、あると思う。
ところで、この207頁の冊子の作者は誰だろう?日経BP社の記者だろうけど、・・・。ノンフィクション作者としてイケル。でも、ちょっと年配の方かな?「秋波」(p.18)や「耳目」(p.59)なんてあまりお目にかからない言葉が登場する。誤植がp.47とp.150にあるのも加齢の為か。

Monday, May 29, 2006

Richard Koch著『楽して、儲けて、楽しむ 80対20の法則 生活実践篇
パレートの法則(80対20の法則)は、以前から馴染みがあったが、多分ビジネスや品質管理の局面のものと思い込んでいたような気がする。
著者は生活・人生のあらゆる局面にこの法則を当てはめているのが新鮮。
時間の使い方も、常識に囚われない、自分の感覚に正直な方法を薦めている。
特に次の2点が面白い。
> 80対20方式の行動に対して、期限を設けてはいけない。
> 期限は簡単に達成できるものか、守れないかのどちらかであり、
> 守れない方が多いものだ。進歩しているなら、最後までやり遂げよう。(p.219)
→期限を設定して、守れなくって、また設定して、・・・と、
 無駄な?労力を費やしているよなぁ~。

> 時間管理でなく、時間革命へ
> 「時間管理」では、スピード・アップしろと教えられる。
> そうすれば自由な時間ができ、リラックスする時間が生れるという。
> だが、実現したためしがない。
> 時間革命は、まったく逆を考える。時間は足りないのではない。余るほどある。
> 時間があり過ぎるから、無駄に使っていると考え直すのだ。(p.61)
→ToDoリストでなく、所謂 NotToDoリストの作成を薦めている。
 私のNotToDoリストには『TVのだらだら視聴』と『だらだらネットサーフィン』が乗っかるだろうな。

Sunday, May 28, 2006

Buckminster Fuller&梶川泰司著『宇宙エコロジー―バックミンスター・フラーの直観と美
(Before)
実はこの本の存在、書名は前から目の中に入っていたんだが、読もうとは思わなかった。だけど、著者の一人、梶川泰司氏と会い、著作の紹介を受けて断然読みたくなった。
彼と会おうと思い立ったのは「hibagun.net ~中山間地におけるネットワークシステムをデザインする~」をGoogleでたまたま?もしかしたら必然的に?赤い糸が結ばれていて?見つけたから。情報インフラ僻地を自ら改革しようとしているのに関心。このサイトのトップに『宇宙エコロジー』の一節が掲げられている。
たまたま福岡開催の研修に参加する機会があり、行きはフェリーで神戸から新門司へ、帰りに広島と島根の県境に近い彼の住いを訪ねる算段とした。サイトを見つけたのと研修はまったく関係がないんだけど、結果的には確信犯的に時期がうまく重なった。
奥様も交えていろいろな話をした。ダッチオーブンでじゃがいもの丸焼きをご馳走になった。(焦げた皮がうまい。)最後にアトリエなどを案内してもらっている時にこの本の紹介を受けた。
電話をはじめ様々なネットワークを統合するはずのISDNが、インターネットに取って替わられたような何か、『ライフスタイル革命』の400万年の人類の歴史の延長線上にある本質的なような何か、を梶川氏の話から直感した。
で、好奇心を満足させるため、さっそくAmazon.comに注文したら26時間弱で届いた。
第一印象。
1)「難解。ナンカイ。南海ホークス。」
  言葉に馴染みが無いのと、独特の言い回しがあり、読みづらそう。
  でも、何かがあると信じて、・・・。
2)現地で伺った話の意味が理解できそう。
  現在のネット茶屋が正20面体のフレームで作られている訳とか。
3)あとがきの末尾に「流転する宇宙エコロジーにはけっして失業がない。」と
  あるのが妙に面白い。まだ文脈から真意は分かっていないが。
合わせて、Web検索して、梶川氏の先生、フラー氏(a)って、現在のレオナルド・ダビンチと言われた方だとはじめて知った。知らなかった世界に興味津々です。
読後感は後日。いつになるか、疑問。でも、まずざっと読んでみよう。

(a)Wikipedia contributors, "バックミンスター・フラー," Wikipedia (accessed 5月 28, 2006).

Saturday, May 27, 2006

Harvey and Marilyn Diamond著『ライフスタイル革命
副題は「私たちの健康と幸福と地球のために」。元作品名「FIT FOR LIFE」。
この本の存在は『成功の9ステップ』p.191の脚注で知った。手に入れようとしたが絶版だとAmazon.Comで知る。中古本は定価2205円の2倍ほどと、プレミアがついていた。ほぉ~!長い付き合いの本になるだろうと思い、5000円の高級品?を購入。
内容はちょっと観念的。でも、「××が△△に良い」とかのワンポイント健康法とは違い、400万年の人類の生い立ちから解きほぐしているのが良いし、納得してしまう。訳者の松田麻美子さんが、十分フォローしている。日本人向け記述もありがたい。
4/19にりんごとにんじんとバナナのジュースを飲み始めた。バナナはジューサに掛けるべきではなかった(失笑)。それから2週間後、昼食・夕食に野菜サラダを意識的につけるようになり、ナッツ類もこのころから食べ始め、元気が出てきた感覚を味わう。玄米を食べ始めたのは1ヵ月後。じわじわとナチュラル・ハイジーンの世界に入ってきている。
大きな変化は味覚に敏感になったこと。野菜の甘さを感じるようになった。白砂糖は甘すぎて食べたくない。また、生ジュースをがぶ飲みすると胸焼けになることを知った。ジュースを噛むっていうか、唾液と混ぜて胃に送ってやる小技をやれば胸焼けがなくなるのも知った。ジュースになる前の果物を食べる感覚でゆっくり噛んで飲めば良いし、それだけゆっくり時間を掛けて食べるものだと再認識した。話しながらゆっくり。今まではカロリーを補給しているだけだったんじゃないかな?または、食産業に貢献する比重が高かっただけじゃないかな?最近はコンビニに行っても買うものがなくて困る?新製品の飲み物は試してみるタイプだったが、魅力を感じなくなった。せいぜい、今は酸素入りウォータを買うぐらい。生野菜を食べると、顎が鍛えられる。顎の筋肉が疲れているのが分かる。過度の文明の垢?を拭っている感覚だ。
この本の主張したいことを私風に表現すると、「身体、特に胃に負担を掛けない食べ方を!」と言うことだろう。空腹を味わうってすごく大切な気がする。ハングリー精神も空腹を感じるところから生れるのかもしれない。金銭的に貧乏ってこととは別かも、・・・。
この本にはいくつものレシピが紹介されているが、それを試すのはこれから。自分達の食生活を基本に、ちょっとずつ新レシピを取り入れてゆきたい。楽しみだ。




この本は絶版になったが、復刻版が発行された「フィットフォーライフ」。原著作名と同じになっています。著者・訳者も同じ。2205円。お勧め!

Friday, May 26, 2006

James Skinner著『成功の9ステップ
この本との出会いと、それからの1ヶ月は劇的だった。
新聞広告(日経の2面)を見たのが4/16。日曜日。その時は、特に村上龍の幻冬舎の本の出来に感心していたので、同じく幻冬舎発行のこの本の良さを期待して即日書店に買いに行った。
その日の夕食後、何故か激しい嘔吐と下痢。深夜まで続いた。珍しいことだ。
翌日も午前中は臥せっていたが、午後からこの本を読み始めた。興味のあるところから。「時間管理は感情の管理」(p.276)ってのも面白いが、最も興味を持ったのが健康の章「Step3|無限健康を手に入れる(健康)」。特に、ナチュラル・ハイジーン(自然健康法にもとづくの健康栄養学)の箇所。
腹のでっぱりを引っ込めて、高校生時代いや中学生時代の体型に戻したいと思っていた私には、十分納得ゆく説明だ。人間の身体の特性に合わせた食べ物、食べ合わせを提案している。午前中は果物か、野菜ジュースだけ。昼食、夕食は野菜+肉/米が基本。
4/18にジューサを買い、4/19から朝食ジュースをスタート。
そして、1ヶ月強。「精悍になりましたね」と言われるまでになった。今日5/26の体重はジューサを買った4/18の2.5Kg減。このまま行けば、標準体重に淡々と近づけそうだ。
ナチュラル・ハイジーンの世界にどう入っていったかは『ライフスタイル革命』のところで詳しく説明しましょう。
健康以外の話題。この本と友人の一言でコーチングの勉強をしようと決意し、前の週末に基礎コースを終えた。そう、朝食ジュースを始めた日の丁度1ヵ月後にその研修が始まったのでした。私の人生がまた動き始めました。
この本には、参考になる、いや使える原則がある。しかし、「ちょっと違うで!」ってぇのもある。追々、話してゆきましょう。

Thursday, May 18, 2006

講談社MOOK[セオリー]vol.1『「マネーの王道」
まだ読み終わっていないが、新聞広告の『これは単なるマネー本ではない。本物の「金力」がみにつく』が、ガセでなく本当だと思われる。
講談社のサイトを見るともう在庫切れになっている。(こちら参照。2006年5月18日現在)
さわかみ投信の澤上篤人氏の記事は、さわかみ投信の勉強会に出席したよりも、考え方がよく判った。
元メジャー選手の長谷川滋利氏の話も面白い。本業だけでなく資産運用が多くの人にとって当たり前になったんだなぁ。戦前の大学の先生にも資産運用している人が僅かはいたようだが、1億総資産運用時代になりつつあるようだ。
内藤忍著『資産設計塾
~あなたの人生目標をかなえる新・資産三分法~
いやはや、面倒な時代になったもんだ。
著者の主張はリスクを分散せねば資産を作れない世の中になったってことで、例えば、{株式、債券}×{国内、海外}の4種、それに不動産投資などを加えた5種のアセットクラスに資産を分割して、運用することを薦めている。理屈はよく判る。でも、銘柄を選んだり、契約手続きをしたり、運用途中の配分見直しが面倒。多くの人は(私も)、この手法に手を付け始めるがうまく運用できず、市場のカモになる危険性がある。面倒だからとプロに依存するのが一番のカモかもしれない。
面倒がっていては、ジリ貧になるだけなんだろうけど、・・・。生活のあるパーセンテイジは資産設計に意識的に使くべきなんだろうナ、自分でしっかり考えて。でも、ちょっとサボりたい。
この資産設計するのに活躍するのが標準偏差。共通一次前の世代である私には新鮮だな。
この本でも最も興味深かったのは人生の夢・目標を明確にした上で、資産設計の目標を立てよと諭しているところ。図4-2 持ち歩いているミッションとビジョンの例(198頁)は著者自身の思いが相当詰まっていると思う。こんな風に自分の夢や目標を紙に書くことは人生論に冠する書物がどれも指摘していることだ。資産設計もスタートラインはここなんだよなぁ~。

Tuesday, May 16, 2006

梅田望夫著『ウェブ進化論
ネット世界で今起きていることを、リアル世界の人に伝えることを主眼とした本。
プロジェクト業務、管理業務に重きをおいた仕事をしていた私には、今のインターネットの技術動向やその背景を整理して教えてくれる貴重な本だ。
1960年生れの著者が9.11をきっかけに「時間の使い方の優先順位」を変えた話や、グーグル開発陣のミッションが「世界政府っていうのが仮にあるとして、そこで開発しなければならないはずのシステムは全部グーグルで作ろう。」ってぇ話など、非常に考えさせられる話が盛りだくさん詰めこかれている濃密な本に仕上がっている。
これも是非読んで欲しい、多くの人に。
村上龍著『盾 シールド SHIELD
自分の心を守る盾、私の場合はなんだろう、・・・。
短時間(約1.5時間)で読める、本当は現代日本を生きる大人向きの絵本だ。
絵本風だが、今生きている村上龍(1952年生れ)前後の世代に、「そうなんだよな」と言わせてしまう。団塊世代は、もう着地点が見えているなら、興味ないかな?
40台以下の人にも今が見えてくる。
一生懸命生きることに精一杯の人なら、年代に関わらず価値ある本です。
はまのゆか氏の挿絵もすばらしい。
一読を薦めます。149頁で1500円は安いかも。